ビットコインとは?いま話題の仮想通貨について徹底解説!

今話題の仮想通貨ビットコイン。夏には40万円程度だった1BTC(ビットコインの単位)が2018年1月5日現在では190万円を超えています。実際に手に持てるわけではない仮想通貨に、どうしてここまでの価値を見出しているのでしょうか。

萌ちゃん

そもそも仮想通貨って、「仮想=バーチャル」なのに、なぜさも実際の通貨のように取引されているんですか? うちの母は、「ポイントカードの中に入ってるポイントも仮想通貨かな?」なんて言ってましたけど。さすがに違いますよね?
確かによく仮想通貨と企業ポイントは混同されることがあるのだけど、企業ポイントはいわば企業の負債。でもビットコインはどこの企業の負債でもない、どこの国も関わっていないとっても「自由な通貨」なの。 これはビットコインがどうやって生まれたのか、どのような仕組みで利用されているのかを見ていけばわかるわ。早速ビットコインおよび仮想通貨について徹底的に解説していくわね!

沙織先生

どうやって仮想通貨は生まれたの?

仮想通貨といえばビットコインの名前が挙がりますが、これは一番最初につくられた仮想通貨がビットコインだったからです。 ビットコインが誕生したのは2008年、約10年前のこと。「中本サトシ」という名で投稿された論文には、「金融機関を介さずにインターネット上で通貨を利用する」ための方法が書かれていました。

萌ちゃん

中本サトシさんって日本人なのかな?
日本人名ではあるけれど、日本人とは限らないわね。

沙織先生

萌ちゃん

金融機関を通さずにお金をやり取りするって、ちょっと怖いですよね。
そうね、だからビットコインが生まれてすぐは、ほとんどの人が見向きもしなかったのだと思うわ。

沙織先生

論文の発表から3か月後、驚きのスピードで論文内容を実現させたソフトウエア「Bitcoin」が生まれました。 このとき、ビットコインに注目したのは主にプログラマや科学者、「ネットオタク」と呼ばれるような人たちです。新しい試みに心躍ったこれらの人たちは、お金としての価値よりも研究対象としての価値を見出していきます。

ブロックチェーンって何?

仮想通貨を調べていくと、よく耳にする言葉「ブロックチェーン」。次はこの仕組みについてみていきましょう。 一般的な金融取引は、次のようになっています。 送金者「¥」 → 金融機関【送金手数料】 → 受領者「$」 このように、金融機関が必ず間に入り、取引の安全性を高めています。ところが、これにより「コスト」が発生し、実際の送金額以上の金銭を支払わなければいけません。 仮想通貨取引におけるブロックチェーンは次のようなイメージです。 送金者「B」 → 「B」 → 「B」↓ ↑「B」           「B」↓ ↑「B」           「B」↓ ↑「B」 ← 「B」 ← 受領者「B」 中央に金融機関に当たるものがありませんが、ビットコインを利用している人がお互いにインターネット上で通信しあい、送金がなされます。 どこの国も企業も介さず、利用者のみでやりとりされる通貨なのです。

ビットコインのセキュリティ問題

この図を見て、不安を感じた人もいるでしょう。金融機関に当たるものがなく、ただインターネット上で取引をされているのみの仮想通貨はセキュリティに問題はないのでしょうか? ビットコインにおける取引は、すべて一本の鎖のようにつながったデータとなって存在しています。 ブロック  ー ブロック ー ブロック ー ブロック ー ブロック ブロックは10分に1個生成され、このブロックに取引データが書き込まれます。そのブロックをチェーンがつなぐことで「取引データの書き換えを不能」にしているのです。 チェーンは途切れることなく続いていきます。10分に1回のブロック生成、それをつなぐチェーンが延々とつながっていき、データはサーバーに保存されていきます。 情報を改ざんすることができないということから、仮想通貨のブロックチェーン技術はセキュリティ面でとても優れているのです。 ただしこの仕組みにより、一度行った取引はキャンセルできないため、実際の利用時には注意が必要になります。 安全と引き換えにリスクもある、ということですが、この技術によって誰も信用せずに通貨を動かせるようになったというのだから本当に画期的ですよね。

仮想通貨の上限とマイニングについて

仮想通貨において、もう一つ初心者が気になるのは「マイニング」についてではないかと思います。 マイニングは「採掘」とも呼ばれますが、これはビットコインのシステムにおいて欠かせない作業の名称です。

萌ちゃん

仮想通貨はものすごくデジタルな話なのに、採掘、なんてすごい肉体労働みたいですよね。採掘って何ですか?
ビットコインの採掘(マイニング)をするマイナーといは呼ばれる人たちは、平たく言うと「パソコンを使って計算をしている人」のことを言うの。

沙織先生

萌ちゃん

ええっ!採掘っていう名称と全然違うイメージの労働ですね!
ビットコインのシステムでは、定期的に全取引をネットワーク上の台帳に書き込んでいくのだけど、これを有志の力を借りてやっているの。

沙織先生

萌ちゃん

あ!そうか!ビットコインってどこかの会社や金融機関のものじゃないから、そういう部分はボランティアなのか!
ボランティアとは違うわ。そこがマイニングの面白いところ。

沙織先生

マイニングはボランティアではありません。マイニングによって全取引が取引台帳に記されると、その報酬としてマイナーにはビットコインが与えられます。 実は、新規ビットコイン発行はマイニングによる報酬でしか行われません。これだけビットコインの価格が上昇している中で、マイニングすることで新規発行されたビットコインを手に入れられるというのはロマンのある話ですよね。 そのため、ビットコインに可能性を感じたマイナーたちは、時に巨額の富を投じてマイニングを行ってきました。 ビットコインが世に出始めたころには個人のパソコンでもマイニングが可能でしたが、現在では工場のように大きな採掘システムを備える企業がそのほとんどを行っています。 しかしマイニングは、無限にビットコインを生み出せるものではありません。ビットコインには上限があり、2,100万BTCに到達すると新規発行は行われなくなります。 上限があるからこそ価値があるとして、現在も価値が上昇し続けているのです。

仮想通貨は通貨として本当に価値があるの?

仮想通貨だけではなく、通貨が通貨としての価値を認められるのは「これは信用できるものだ」と多くの人が認識しているからです。 わかりやすく言うと、「その通貨で物が買える」とみんなが信じているから、通貨が成り立っているのです。 一般的な通貨、円やドルは「これはお金です」と国が認めている、そこに信用が生まれて成り立っています。 ところがビットコインには国や企業は関わっていません。だれがビットコインを通貨として認め信用を与えているのかというと、ビットコインの画期的なシステムを信頼し利用しているすべての人ということになります。 その為、ビットコインのシステムに大きな脆弱性が見つかりシステムが簡単に乗っ取られる、あるいは取引データを改ざんできるようになってしまうと、ビットコインは急速に価値を失うでしょう。 現在、ビットコインが急騰しているのは「ビットコインを通貨だと認める人が増えたから」とも言えます。 ビットコインで一山当てる!なんていう声もちらほら聞こえますが、あまり保有しすぎると怖いかもしれません。というのも、万が一ビットコインの価値が失われる日が来ないとも限らないからです。 しかしビットコインが誕生して約10年という間安全に取引が行われているところを見ると、臆病になりすぎる必要もなさそうですね。

まとめ

今回はビットコインの成り立ちや、どうして通貨として価値があるのかという初歩的な部分に触れました。この部分を理解していないと、ただ「みんなが買っているから買おう」「楽をしてお金持ちになりたいから買おう」と考えてしまいがちです。 もともとビットコインは研究者たちの知的好奇心を満たすものであったこと、ビットコインには欠かせないマイナーの存在を知ることで「ビットコインがなぜ急速に発達したのか」その片鱗が見えてきます。 仮想通貨に利用されているブロックチェーン技術は素晴らしいものです。それでも不安な方は、少額ずつから仮想通貨購入を始めてみてはいかがでしょうか。